「体育が苦手・・」と感じている子どもたちの中には、マット運動がうまくできないことで体育が苦手になっている子が少なからずいます。
こんな経験があると、マット運動に苦手意識を持ってしまうのも無理はありません。
でも、これは決して運動神経がないからではないんです。
たとえ他のスポーツが得意な子でも、マット運動だけは苦手で・・・というケースはよくあります。
その違いは、体の動かし方や感覚を「まだ知らないだけ」なのです。
マット運動で苦手意識を持つ子に共通して見られるのは、次のようなポイントです。
前転ひとつでも、「どこに手をつく?」「頭はどうする?」「体を丸める順番は?」といったポイントがあります。
これを知らずに見よう見まねでやると、スムーズに動けず痛い思いをしてしまうことも。
後転や倒立のように、頭が下になる動きは慣れないと怖いと感じるのが普通です。
一度バランスを崩して怖い思いをすると、それだけで「もうやりたくない」と感じてしまう子もいます。
マット運動には、回転したり逆さまになったりと、日常とは違う体勢がたくさんあります。
こうした感覚は、幼少期の外遊びや親子のふれあいの中で自然に身についていくものですが、現代の子どもたちは遊ぶ時間が減っていて、そうした経験が足りていないことも多いのです。
苦手意識をなくして「できた!」の成功体験を増やすには、次のようなポイントを意識してみましょう。
マット運動では、手を使って体を支える場面がたくさんあります。
これができないと、顔や頭をぶつけてしまい、ますます怖くなってしまいます。
くま歩き、四つん這い、手押し車などの遊びを通して、手で支える力や感覚を養いましょう。
逆さまになったり、回転したりする感覚は、慣れれば楽しくなってきます。
まずはお布団の上でゴロゴロ横に転がってみたり、大人に支えてもらって逆さまになるような遊びをしてみたり。
日常の遊びの中で楽しみながら転がるという感覚を育てていきましょう。
いきなり難しい技に挑戦するのではなく、簡単な動きから少しずつ段階を踏むことが大切です。いまはYoutubeでもたくさんの動画がありますので、簡単でできそうな運動からトライしていってみましょう。
「できた!」という達成感を積み重ねていくことで、自信につながります。
柔軟性や筋力がないとできないということはありませんが、柔軟性や筋力あると、マット運動の動きもやりやすくなります。
とはいえ、子どもにとって“地味なトレーニング”は続きにくいもの。
公園で走ったり、鉄棒やアスレチックで遊んだりすることで、自然に体を鍛えることができます。
さらに、お風呂上がりに親子でストレッチをする習慣をつけると、柔軟性もアップして一石二鳥です。
マット運動が苦手だと、体育の時間が憂うつになってしまうこともありますよね。
でも、「コツを知らないだけ」「体の使い方を知らないだけ」なら、きっと乗り越えられます。
少しずつ、楽しく、体を動かす経験を積みながら、「できた!」の笑顔が増えるお手伝いができたら嬉しいです。
バク転の習得を通して、子どもたちの未来の可能性を広げることを目指しています。バク転習得に向けた身体作りをサポートする各種資格を持っています。
・NESTAキッズコーディネーショントレーナー
・KOBA式体幹☆バランスAthleteトレーナー
・日本バク転協会バク転インストラクター