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転倒して怪我をしないように備えよう
2024-10-08

転倒して怪我をしないように備えよう

子どもたちと接していると、スポーツで怪我をしてしまったという話以外にも、公園で転んだり、遊具から落ちて怪我をしたという話をよく耳にします。軽い擦り傷ならまだしも、骨折など大きな怪我をすることもあります。
大きな怪我をすると、治るまでの間、運動ができず、回復後のリハビリが必要になります。
スポーツをしている子は特に治るまでの間の練習の遅れや、身体がなまってしまうこと、試合感が薄れることに焦りを感じることもあるでしょう。それで無理をしてはまた怪我をするリスクが高まり、悪循環に陥りかねません。
怪我をしてしまったら仕方がありません。また元気よく走り回れるように治療に専念するほかありません。
そうならないためには、できる限り怪我を防ぐ対策をしておきたいものです。

転倒には、まず「バランスを崩す」段階があり、それから「転ぶ」段階があります。
例えば、つまずいたり、足がもつれたり、誰かとぶつかってバランスを崩すと、その後、体勢を立て直せなければ転倒します。

このため、怪我の予防は2つの段階で考えられます。

  • バランスを崩さない、もしくはバランスが崩れても立て直せるように、バランス力を高めて予防する。
  • それでも転倒してしまう場合に備えて安全な転び方を学ぶ。

怪我のリスクを完全にゼロにすることはできませんが、この2つの対策を取ることで、転倒と怪我のリスクを大幅に減らすことはできます。

バランス力を上げよう

バランスを崩さないようにする、もしくはバランスが崩れてもすぐに立て直す「バランス力」というのはどういう力でしょうか。
感覚的なものとして「平衡感覚」があります。平衡感覚は、身体の傾きを把握して修正する能力です。
そして傾いた体勢を修正する脳からの命令を実行するための筋力と柔軟性がいります。
身体の傾きを把握できても、適切な筋力や柔軟性がないとバランスを維持できません。逆に筋力があっても、傾きを把握できなければ修正ができません。
平衡感覚とバランスをとるための筋力(柔軟性)、両方が備わってバランス力となります。

平衡感覚を鍛えよう

平衡感覚は耳や目、身体の感覚といった情報を脳で処理して成り立っています。
マット運動で行う前転や後転といった基本的な技で身体を回転させることで上下や傾きの感覚が掴めます。逆立ちも良いでしょう。
片足で立つ運動も、どこでもできて有効です。
片足で立つ場合も、手を広げたり、手を閉じたり、目を瞑ってみたりと体勢を変えるとか、立つ場所をかたい床だけでなく柔らかい床で行うなど環境を変えるというように、条件を変えて行ってみましょう。

バランスをとるための筋力を鍛えよう

バランスをとるときは、胴体の筋肉から足回りの筋肉が主に使われます。
足は足先からお尻までバランスを取るために足全体が使われます。
お腹周りは支えが脊柱という背中側の骨が1本しかないので、腹筋や脇腹の筋肉が弱いと、上半身のグラつきを抑えられません。
バランス運動を通して、そういった筋力も鍛えましょう。

バランスをとるための柔軟性を身につけよう

特に股関節や足首、足の裏の柔らかさはバランスをとるために重要です。
足を前後左右に開いたり、足首を回したりして可動域を広げましょう。

安全な転び方を練習しよう

転び方の技術というと柔道の受け身が挙げられます。
前に転んだときに顔を守る前受身、後ろに転んだときに頭や腕を守る後ろ受け身、勢いよく転んだときに前回り受身など、基本を抑えて転倒に備えましょう。
とっさのときに受け身が取れるには継続して練習をして身につけていきます。できれば専門の方の指導を受けて正しい受け身を覚えましょう。

この記事を書いた人

著者近影
TETSUYA先生 バク転トレーナー

バク転の習得を通して、子どもたちの未来の可能性を広げることを目指しています。バク転習得に向けた身体作りをサポートする各種資格を持っています。
NESTAキッズコーディネーショントレーナー
KOBA式体幹☆バランスAthleteトレーナー
日本バク転協会バク転インストラクター