近年、スポーツ界ではハラスメントの問題がたびたび取り沙汰されるようになりました。
暴力や暴言、選手の心身の健全な成長を妨げる行為に対し、厳しい目が向けられています。
私自身、競技者だった頃からこうした光景は身近にありましたが、親となった今、子どものスポーツ環境をより切実な問題として捉えるようになりました。
実際、わが子の入部を検討するために見学へ行った際、コーチや保護者による心ない暴言を目の当たりにし、入部を断念したこともあります。
スポーツ界全体として「子どもたちが安心して取り組める環境へ」という変化の兆しはあります。
しかし、プロや実業団といったトップ層でさえ未だにハラスメントのニュースが絶えず、ジュニアスポーツの現場においても、耳を疑うような実態を耳にすることが少なくありません。
私は、子どもの運動に関わるトレーナーとして「スポーツハラスメント(スポハラ)」にどう向き合うべきかを深く考えるため、このたびスポーツハラスメント検定を受検しました。

スポーツハラスメント検定
この記事を通して、皆様にもぜひ一度、今の環境について考えていただければ幸いです。
日本スポーツ協会(JSPO)では、スポハラを以下のように定義しています。
「スポハラ(スポーツ・ハラスメント)」とは スポーツの現場において、暴力、暴言、ハラスメント、差別など、安全・安心にスポーツを楽しむことを害する行為のことです。 (「NO!スポハラ」特設サイトより引用)
スポーツに励む子どもたちに、果たして暴言は必要でしょうか。
ミスをした子どもを叩くことで、本当にパフォーマンスは向上するのでしょうか。
確かに、恐怖や厳しさで支配すれば、子どもたちは一時的に緊張感を持って集中し、短期的には技術の習得効率が上がるかもしれません。
しかし、子どもたちが「楽しさ」や「好奇心」に突き動かされたとき、大人の想像を遥かに超える集中力を発揮します。
暴力や暴言に頼らず、いかにしてその情熱を引き出すか。
それこそが、指導者の真の「腕の見せどころ」ではないでしょうか。
また、ハラスメントや差別的な行為は、いかなる理由があろうとも正当化されるべきではありません。
指導者が特定の子供を軽んじ、傷つけるような態度をとれば、それはチーム全体に伝染します。
他の子どもたちまでもが「あの子には何をしてもいいんだ」と誤解し、差別やいじめに加担し始めてしまうのです。
こうした環境が、子どもたちの健全な育成に繋がるとは到底思えません。
ハラスメントの問題は、家庭内暴力と同様に、経験が次の世代へと引き継がれてしまう側面があります。
ある若い選手が「自分はコーチになりたくない。受けてきた指導が身に染みているから、自分も絶対に暴言を吐いてしまう」と話してくれたことがありました。
これほど悲しいことはありません。
日本の競技レベルは非常に高く、輝かしい結果も出ています。
それゆえに「これまでの指導法こそが正解だ」という考えが根強く残っているのも事実です。
成功体験に隠れた「負の連鎖」を断ち切るのは、並大抵のことではありません。
しかし、これまでの指導を見直すことで、日本のスポーツがより高いレベルに行き着く可能性だって十分あります。
私が心から願うのは、子どもたちが競技を心から好きになり、楽しめる環境です。
志半ばで燃え尽きたり、その競技を嫌いになって辞めてしまうような悲劇はなくなってほしい。
スポーツに関わる全ての人が、一度チームや家庭で話し合ってみませんか。
「今、目の前の子どもたちは、心から笑ってプレーできているだろうか」と。
バク転の習得を通して、子どもたちの未来の可能性を広げることを目指しています。バク転習得に向けた身体作りをサポートする各種資格を持っています。
・NESTAキッズコーディネーショントレーナー
・KOBA式体幹☆バランスAthleteトレーナー
・日本バク転協会バク転インストラクター
・JFAサッカーDライセンスコーチ