小学生年代でスポーツに励む子どもに多い、かかとの痛み。
いわゆる シーバー病(踵骨骨端症) は、成長期のかかとの骨端部(成長軟骨部)に炎症が生じることで起こるとされる疾患です。
運動量の増加や、アキレス腱による牽引ストレスなどが関与すると考えられています。

今回は、小学3年の秋に発症した息子の体験をもとに、家庭で実践してきた対処法と経過を整理します。
あくまで一例ですが、同じように悩むご家庭の参考になれば幸いです。

「痛い、痛い……」
夜中にかかとの激痛で涙を流す息子。
歩くこともできず、眠れない夜が続きました。
それまで週3回だったスポーツクラブの練習が、夏休み明けに週4回へ増加。
そのわずか1週間後、帰宅してお風呂からあがるなり、右足かかとの強い痛みを訴えて倒れ込んでしまいました。
実は夏休み以前から、練習後に軽い痛みを感じていたようですが、親にも言ってこなかったので、まさに寝耳に水でした。
翌朝、整形外科を受診。
レントゲンで骨折などの異常がないことを確認し、炎症によるものだろうとの説明を受けました。
処方は湿布、そして運動の休止。
約1か月で痛みは収まりました。
しかし運動の再開後また1週間ほどで、今度は左足かかとに同様の症状が出現。
再び安静と湿布で1か月。
「なんで俺だけ…」
そう落ち込んで泣く子供。
その後も「良くなっては再発する」という波を繰り返しました。
整形外科で行うのは対処療法。
湿布で痛みはなくなりますが、根本の解決はありません。
長期間痛みが続き、しかも簡単に再発し、長いと中学年代まで続くということに、大きな危機感を感じました。
この経験から、単なる安静だけでなく、再発を防ぐための具体的な対策が必要だと感じるようになりました。
まず取り組んだのは、かかとへの衝撃対策です。
クッション性のある厚めのインソールに変更し、かかとへのダメージ軽減を図りました。
試したのはこの2つ。
ソルボサッカージュニア
ソルボスポーツジュニア
ソルボサッカージュニアは土踏まずのアーチのサポートがあります。
ソルボスポーツジュニアの方がクッション性が強いです。
他にも各社特徴の違うインソールがでていますので、合うものを選んでください。
インソールを変更すると、底の厚みが増すことでフィット感が変わるため、中敷きを持参してシューズを買い直しました。
シーバー病では、アキレス腱がかかとの骨端部を繰り返し引っ張ることが痛みの一因と考えられています。
そこで、かかとをわずかに持ち上げるタイプのサポーターを併用しました。
厚手のジェルタイプも試しましたが、靴の中でずれて靴擦れを起こしたため断念。
最終的にはフィット性の高いサポーターを継続使用しています。
「衝撃」と「牽引」の両面から負担を減らすことを期待しています。
MIZUNO サポーター バイオギアサポーター
インソールやサポーターだけでは、1週間ほどの痛みがでることもあり、十分ではありませんでした。
そこで取り入れたのが、継続的なストレッチです。

特に重視したのは、
といった身体の後面全体。
ストレッチは目的をわけて行います。
成長期は骨の成長に筋肉の柔軟性が追いつかないことがあります。
後面全体の柔軟性を保つことが、かかとへの牽引ストレス軽減につながると考え、習慣化しました。
運動前のストレッチが不十分なときは運動中に痛みが出ることもあり、事前のストレッチが非常に有効だと実感しています。
それでも痛みが出ることがありました。
「なぜ、かかとに負担が集中するのか?」
息子より長時間練習しても発症しない子もいることを考え、フォームの見直しに着手しました。
スマートフォンで走り方を撮影し、本人と一緒に確認。
かかとから強く着地している場面を確認し、「ここに負担がかかっていそうだね」と納得した上で修正へ。
軽く弾むような動きを意識する練習を重ねました。

フォーム改善はパフォーマンスの向上も含めて、長期的には大切な視点だと感じています。
運動を休止した約2か月間は、精神的にもつらい時期でした。
シーバー病は成長とともに改善していくことが多いとされていますが、痛みそのものは決して軽いものではありません。
そこで発想を転換しました。
「足が使えないなら、上半身を鍛えよう」
ジャグリングや倒立など、足に負担をかけない運動をたくさん行いました。
結果として気分転換になり、「できない焦り」を前向きなエネルギーへと変えることができました。
発症から1年半。
練習は週4回から週3回に調整し、現在は大きな痛みなく継続できています。
ただし、痛みがなくなるとケアは疎かになりがちです。
だからこそ、
「あのときの痛みを忘れないように」
と声をかけ続けています。
シーバー病は成長期特有のトラブルですが、痛みを我慢して続ければ悪化する可能性もあります。
骨まで傷ついていると、長期にわたり苦しむことになりかねないそうです。
適切な対応と調整によって、スポーツを完全に諦めずに済む道もあります。
まずは病院を受診して、状況を確認してください。
その後のストレッチやフォームの見直しは、スポーツ専門の整骨院に聞くなど、専門家に相談してください。
現在も現在進行形ですが、適切に向き合えば、スポーツを続けることは可能だと実感しています。
同じ悩みを抱えるご家庭にとって、この経験が少しでも参考になれば幸いです。
バク転の習得を通して、子どもたちの未来の可能性を広げることを目指しています。バク転習得に向けた身体作りをサポートする各種資格を持っています。
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