今回は頭の使い方について解説します。
とはいっても、しっかり考えようということではありません。
頭部をバク転でどう使うかという話題になります。
バク転は後方に飛んで回ります。
当然怖いです。
怖いから必要以上に身体を回そうとしてしまったり、早く地面を見たいと思ったり、そういう気持ちがまさってしまうために、「頭からバク転をする」状態になる場合があります。
頭からバク転をするとどうなるのかを、3Dモデリングで表現してみました。
3Dモデリングツール:https://justsketch.me/ja/
3Dモデリングをしてみるという初めての試みなので拙い図ではありますが、直感で危なそうに見えませんか?
そう、頭から回すとけっこう危険なんです。
どう危険か、説明いたします。
まず、頭から回すと、手がついてこないです。
一生懸命に手をふろうとしても、頭が逃げていくような感じです。
最悪、頭や顔から着地してしまいます。
頭が地面にぶつからずに抜けたとしても、手を着く頃には身体が回りきってしまっていて、最後の跳ね起き(アフり)ができません(下図)。
そのため、着地が潰れてしまいます。
しゃがみ込むように着地をしてしまったり、膝で着地をしてしまったりします。
また、手が前に出ていると、着手をしたときに身体がまっすぐに乗らないため腕だけで衝撃を受けなければいけませんので、腕が曲がって潰れることもあります。
ジャンプをする前に頭が勢いよく後ろにそることで、上半身全体がその場でのけ反ります。
すると、膝が前にでて、いわゆる膝が抜ける状態になりがちです(最初の画像の真ん中が膝が抜けた状態です)。
膝が抜けると力強く蹴ることができず、バク転が小さくなり、回転するスペースがなくなります。
その結果、手を着くスペースがなくなり、顔から着地したり、なんとか手を付けても肘が大きく曲がってしまい、そのまま潰れてしまいます。
では頭はどう使うかというと、基本的に頭は使いません。
着手の時に、地面が見えればいいので、少しだけ上を向くくらいです。
多少は上を向いてしまっても大丈夫です。でも、頭で勢いをつけて回すと良くありません。
ただし、逆に怖いから下を向いてしまうと、これもまた身体が反ることができず、回転不足になります。
ここがややこしいところです。
ジャンプまでは前を見て、腕が回ってきたら指先を見て、身体が回ったら地面をみる、そういった目線ができる位置に頭があると良いです。
頭で回さないことはわかったかと思います。
では、どうやって回転するかというと、腕の振りで回転を行います。
回転を頭ではなく腕で行うことで、腕から下の胴体や下半身はジャンプに専念できます。
後方にしっかりと身体を伸ばして蹴り切ることで、後方への距離も高さもでます。
十分に回るスペースができるので、高い位置で着手ができます。
まっすぐ着手することで、身体を支えることができ、後方へのアフりができます。
そう、良いことだらけなんです。
バク転の習得を通して、子どもたちの未来の可能性を広げることを目指しています。バク転習得に向けた身体作りをサポートする各種資格を持っています。
・NESTAキッズコーディネーショントレーナー
・KOBA式体幹☆バランスAthleteトレーナー
・日本バク転協会バク転インストラクター